ダイヤモンド P.m ヴィンテージ リング #12 昭和 /197031

プラチナ ダイヤモンド リング

石座は鋸刃で透かした千本透かし

ジュエリーをファッションとして見た場合、枠が量産枠であろうと、手作り枠であろうとどちらがどうだとかそういう事はあまり大きな意味を持ちませんが、

工芸品として見た場合、それが手作りなのかどうなのか、技量はどうか?
等は、割と重要になってきますね。

ダイヤモンドもラウンドブリリアントではありますが、現代の無個性画一的なものではなく、
原石の形、歩留まり、何を選んで何を捨てるかなどなど、カッターさんの意図が伝わってくるようなカットですね。
こちらのダイヤモンドは、刻印が0.12 ですが、石目以上の大きさを感じられます。

ダイヤモンドをよりアピールするために、石座を高く高く、ダイヤモンドに光がよりはいるように考慮された爪、鏡面光沢からの反射でダイヤモンドをより輝かせようとする意図。

現代でこの大きさのダイヤモンドなら量産枠でコスト削減に挑戦してみました!みたいなげんなりしてしまうようなものが多いですが、
この時代のものは、作る側にとってもダイヤモンド一粒に対する思い入れが全然違うという事が伝わってきますね。
石座だけでなく、アームの面の取り方を見ても、手のかけ方が違います。

昨今、ダイヤモンドが溢れる時代になり、さらに合成ダイヤモンドがものすごい量が量産されている中、もう一度、ダイヤモンドとは何か、宝石とは何か、ジュエリーとは何か?

という事を考えた時に、
作る側の気持ちも宝石へ対するリスペクトに溢れた、高い技術によるジュエリーというのも
こういう時代だからこそ尊い価値を持つのではないでしょうか?

という事は問いたくはなりますね。

ちなみに、こちらのダイヤモンドは、カットグレードは良くてGOODかなという感じで、良い評価としては出ないと思いますが
スペック思考だと数字や評価ばかり気になって大事なものを見落としているかもしれませんよ。
というお話です。

ダイヤモンドの品質云々だけがジュエリーを測る物差しではなく、
こちらは爪の厚みを極力抑えようとしている意図(爪は薄い方が良いというわけではないです)。爪への二本の溝も手技で入れているんですよ。しかも、数十年経た今でもビシッとダイヤモンドを留めてます。

見る角度を変えればジュエリーが違って見えます。
皆と同じ方向からジュエリーを見なきゃいけない理由はありませんし、より立体的に、より奥深く見ようと思えば、いろんな角度から見る必要がありますよね。

刻印は
[P.m](陽刻)

仕上げ他メンテナンスの後納品いたします。




・・・特にお勧めはしません




オイッ!(ビシッ)





  
型番 /197031
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