翡翠 千本透かし P.m ヴィンテージだけれども、やっつけな仕上げをもう一度やり直しますよ リング #12 ソ /1906271

業者さんから出てきたお品。





翡翠のリング・・・

やや色が暗めで、ほんのりグレー入っているかな?







プラチナ枠。

たたずまい、爪、いい感じ…







石に合わせて作った石座。規格化ではなく、一つ一つ個性のある宝の石に合わせた石座。

現代のジュエリーが、量産しやすいように規格化され、どちらかというと工業製品的な香りがするものが多いのに比べ、

昭和のハンドメイドジュエリーは、工芸品的な香りがします。



しかし

なんだこの違和感は…??







透かしは、一本一本鋸刃で透いた透かしかな?

千本透かしの上に横長の窓・・・

手作りで、何気ないひと手間を加えられた時代・・・







違和感の正体判明

アームがやっちまわれてますな…









昭和風に気を利かせて真ん中に艶消しのひと手間をかけようとしたのかもしれませんが

仕事がやっつけすぎる・・・

もしくは技量と意識が足りないのか…??







面を取らずに中央を艶消しにすればそりゃピシッと出来上がりませんわな

グダグダじゃん…







ただ、ほとんどの人が

え?なにこれ?!

って気付かずに、そんなもんだと思うと思います。


ただ、こちらは、やっつけと断定できますね。







何故かというと、爪の一部が艶消しになっています。

普通、こんな部分削っちゃいけませんし、

技量足りなくて、そこを艶消しにしちゃったとしても、爪の部分の艶消しは磨こうよという話。



ただ、この件につきましては、より安く、より安く
という風潮が、こういう仕事をさせたと言えると思っています。
より安く、もっと安く という圧力が強くなれば
どこかで手を抜かないといけませんからね・・・
宝飾品がどんどん売れるというわけでもない今の時代、職人さんも大変だと思います。
仕事ぶりや、仕上げの良し悪しに着目する人は少ないわけですから
今回のような仕事ぶりがまかり通るのも理解はできます。

でも、嫌ですよね?

こんな適当な仕上げをされるくらいなら、仕上げなんてしない方がまし。

まがりなりにも研磨しているわけですからね。ごく薄くであろうと、削った分は戻らない。



昭和からよごれまくったきたないままのリングもどうかと思いますが、

下手な仕上げで本来の品格を落とされたリング。

こういうものに限って「新品」仕上げ とか、言って売られてそうですが・・・



単にデザインが好きで昭和を扱っているのではなく、

手技の良さに惚れて昭和のジュエリーを扱っているものとしては

今回の意識低い系仕上げにはちょっとがっかりしました・・・



パワーストーン云々の話は好きではありませんが、
宝石やジュエリーに力があるとすれば、
丁寧な仕事や作り、良質なデザインにだって力の源はあるはずです。
そこがないがしろにされている風潮はやっぱりどうにかしたいですね。






たたずまいはカワイイんすよ。







残念な仕上げぶりでしたが、

核の部分の良さまで損なわれているわけではありませんから

職人さんと相談しまして仕上げのお直しをしようと思います。







もともと、面取りではなく艶消しでもなかったもののような気もしますので

艶消しを無くすという選択肢もありかもな

と、思うております。

とりあえずは相談してみます。













刻印は

[P.m] のみ


日宝協総合研究所 ソーティングメモ付き



職人さんと相談し、仕上げのやり直しをしまして納品いたします。
型番 /1906271
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