





石座の裏側が塞がれています。こういうものは初めて見ます。

アームと石座が段になっています。そのことは、裏側を後から塞いだということを証明しています。

縦方向の爪の右側の修復箇所わかりますでしょうか?以前、大掛かりな修理が必要だったことを物語っています。

爪の右側。切れているのわかりますでしょうか? ここは修理しないと使っているうちに枠が歪み石もぐらついていきますから、修理の後の納品となります。

ほんのり青みのある赤。紫外線に対する傾向反応も強いので、これからの日差しは楽しみですね。

色がそっくり・・・



刻印消えかかっています。

ちょっと珍しい千本透かしリング。
何が珍しいかというと、石座の裏側が地金で塞がれています。
通常光を通すために窓が開けられていますが、こちらは塞いで鏡面の反射光を狙ったのでしょうか?
翡翠などではたまに見る手法ですが、この手の合成石千本透かしリングでは過去に見た記憶がありません。
合成ルビーは大きなダメージもなく、形状は、上部は緩やかなカーブ、下部はファセットカットされており、下部の面からの反射もあります。
作りは全体的に細く、刻印も昔の刻印で、K18のKの部分が消えています(成分の分析をしましたが品位に問題はございませんでした。)。
菱◇に「?S」という工房?の印もあります。
作られてから50年前後は経っていると思います。
石座の裏側を塞いだ面の部分が凸凹していて、こういう仕上げの仕方も見慣れない感じはありますね。もしかしたら後から塞いだの?という感じもないわけではないですが・・・
透かしは打ち抜きタイプだと思いますが、これもちょっと珍しくて、上の部分が丸、下の部分が角の形状で、通常は長方形なのですが、丸みのあるものもあまり見た記憶がありません。
石座に少し切れている部分がありますので、ここを修理してからの納品となります。
爪付近にも修理をしたような跡があります。
屋外で撮影してみましたが、丁度つつじが咲き始めましたので、並べて見ると、ほんのり青みがかった赤がそっくりでした。
・・・っと、ここまで書いて、切れている部分の修理が可能か職人さんに聞きに行ったついでに、裏側が塞がっている件について聞いてみたところ、
後から塞いでいるとのことでした。
その意見が確定した上でもう一度リングを眺めてみると、合点が行くところが多数。間違いなく後から塞いでいますね。
では、なんのためかというと、リングに強度を持たせるためだろう とのことでした。
おそらく、指輪はもともと軽量型で強い力がかかり修理が必要な状態になった。同じような事態になることを防ぐために裏側を塞ぐことでリングに強度を持たせた。
といった感じでしょうか・・・
使い捨てされずに大事に大掛かりな修理までして今に至っているリング。こういうものを受け入れてくださる方いないよね。と、判断し潰してしまうのはやっぱり惜しい。
せっかくここまで来たんだから、切れている部分などを修復し、リングとしてもうひと頑張りしてもらいたい。
ってなわけで、切れている箇所を修復してからの納品となります。