翡翠 手巻き唐草 P.m900 リング #12 #VJJ22151 昭和ジュエリー

↑翡翠の右側に亀裂のようなものが見えるのわかりますかね?








ミャンマー産と思われる翡翠がセットされた、日本の職人さんによって作られた手巻き唐草の翡翠リング

指輪を形作る方法として、
現代では、ざっくりいうと、
型枠に溶けた地金を流し込んで作る方法と
棒状の地金等から組み上げていく方法がありますが、
こちらは、後者の組み上げて作られたリングになります。

まぁまぁしっかり目の枠の空間に職人さんによって巻かれた唐草がセットされています。
その上には小さな四角い窓が並んでおり、こちらはくり抜いたかもしくは、櫛状の石座を乗せる形で作ったか…
そんなこんなを考えることは、
大きなモーターの遠心分離機的な機械によって成形された量産枠を、磨いて作った作業効率の良い枠だなぁ
とか想像するより味わい深いですね。
鋳造がダメと言ってるわけではなく、手作りはそういうところが楽しいなという話で、
鋳造でもよいものは良いですし、手作りでもダメなものはだめですので…
アームも面取りされて、中央の部分はつや消しの加工がなされています。
現代の指輪は、大抵がバフで磨いただけのつるつるですが、
アームを面取りして、つや消しを入れようとすると、作業の工賃がかさむわけで、やっぱりコストダウン意識高い系のジュエリーだとそういう手間は省くわけで、
そうなってくると、見どころの少ないつまんないジュエリーに仕上がっていくわけでございます。

石座は上に上にあがり、その空間を唐草等の装飾で埋め、ダイヤモンドをセットするなど横にも広がり、日本が豊かだったころの自身に満ち溢れている形ですね。
石座が盛りっとしたから広がっている眺めも良く、よく見ると、翡翠を留めている爪はリングまで到達しています。
これが何を意味しているかというと、石座を支える柱の役目も担っているわけで、さらによく見るとその柱の太さは均一ではなく、石座に近づくほど細くなっています。
工程やデザインを見ていくと、うーん、職人さん。いろいろ考えてますなぁ〜
等などジュエリーとの対話を長々できるわけですが、やっぱりそういうこともジュエリーの楽しみの一つとも言えます。工芸品を見る視点でジュエリーを見るともっとジュエリーを奥深く見れますよ
というお話です。

だからと言って、この指輪を買ってくださいというわけではなく、
ええ、知ってますよ。
こういうデザインが今流行らないという事くらいは。

でも、大事にしていかなきゃいけないものがあるんです。
そういう思いをもって残していかないと、気づいた時には本当に見当たらなくなっていますから…

翡翠は、そこそこ色もあって、少しは透明感も感じられます。
光にかざすと、緑の濃淡ありますし、褐色に見える部分もあります。
端の方に亀裂に見える箇所もあります。

とか書いていくと、皆さんドン引きしていくのもわかりますが、
こういうの書かれていなくったって、完璧な翡翠などほぼないので、何かしらコメントしたくなるものはほとんどの翡翠にありますね。

ルーペで見ると細かい凹凸ありますが、使用によるものではなく最初からあったものだと思われます。
使用による小キズは気になるような感じはなく、目立つキズはありません。

石座は手作り、アームも手作りだと思います。
もしかしたら、石座の一部に鋳造パーツが使われているかもしれません

時代は、昭和50年代前後でしょうか?

刻印は P.m900(陽刻)

仕上げ他メンテナンスの後納品いたします。
型番 #VJJ22151
販売価格
155,000円
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