サファイア4.3ct 手巻唐草 Pt900 リング #9.5 /1812241

ここで語りだすことではないかもしれませんが・・・

最近、昔のジュエリーを扱っていたり、再現してみたりしていて思うのが、

今の当たり前と、昔の当たり前は違う

という事。

根っこにあるものの考え方が違います。

だから、同じように見えるものでも、出来上がった製品はやはり同じではありません。

例えばこのサファイアリング

4.364 と、刻印がありますが、これはおそらく刻印を打ち直したものだと思います。

これが作られた当時は、電子秤が普及しておらず、石目を量りなおすと結構違います。

で、わざわざコンマ以下三桁まで測りようがなかったと思います。

1ctは0.2グラム、4.364ctだと、0.8728グラムを表しています。

形の整ったダイヤモンドならまだしも、

この、裏側ががっつり欠けたという表現は正しくはなく、おそらく掘り出されたままの姿なんだと思いますが、

そういう石に対して、0.0001グラムが何も意味を持ちませんよね。

まぁ、私の推測による「おそらく」な話なんですけどね。ただ、3という数字の上に4.364という数字が乗っていますので、3ctより、4ctの方がいいと思われる方の方が多いでしょうからね。

それと・・・ 翡翠でも多いのですが、昔は翡翠の価値を重さで測っていませんでしたから、
刻印のないものも多いです。
で、やっぱり気になるのが、何カラット(重さ)ですか? というところになるのですが、
石目がないと、見る側も判断に迷ってしまう事がたまにあります。

今の価値観で作られていないものを見ているという意識で見ていただけばと思います。

脱線しましたね。

それと、このサファイアには褐色の大きめなインクルージョンがありますが、

現代の丁寧に作られたハンドメイドジュエリーでは、わざわざこういう石は使わないでしょうしね。

現代は、なんでも、工業製品的に、キズが無い方がいい、形が整っている方がいい等々の考えをジュエリーに持ち込む方が多いですからね。

でも、その考え方の行きつく先が、合成ダイヤモンドの問題ですね。

ダイヤモンドを工業製品を見る同じ価値観で見ている人には、合成ダイヤモンドの混入問題に対してどうお考えですか?と、聞きたくはなりますね。

インクルージョンがなく、形も綺麗で、大きい合成ダイヤモンドと、インクルージョンがあって、形も完ぺきではない天然ダイヤモンドどちらがお好きですか?と・・・

おそらく、20世紀のように一つの答えが出るのではなく、人それぞれの答えになっていくのでは?
と、思っています。

まぁ、実際は、インクルージョンのある合成ダイヤモンドもあるんですけどね…

それぞれのジュエリー観が問われる時代になっていくのかな?と…

私も、以前は、合成ルビーや、合成スピネルなど、合成石を使っているものはジュエリーではないと思っていましたが、

結構手作りできちんと作られているものが多いという発見や、

グッチが毛皮を使わないと宣言し、エコファー(え?エコなの?フ、、フェイクファーでは?)最近ではシャネルもそのような関連の宣言をしてたような・・・。を使うようになる時代。

という事もあって、

合成石もいいんじゃない?と、思うようになりました。

でも、含浸、充填ルビーや、含浸翡翠、ベリリウム拡散加熱処理のサファイア、等、悪意のある処理石は扱いたくないですよね…。なんか気持ち悪い…。

でも、エメラルドの含浸は別

とか、いろいろあるんですけど、要は悪意というか、うまく言えないですが、嫌なものは嫌。という事ですかね…

地球にでっかい大穴を開けたり、低賃金で過酷な労働環境な採掘現場の問題はどうなのよ?とか考えていくと、何でも新しければ良いというものでもないと思いますし、

だからと言って、ジュエリーを全否定するものではないと思いますし、

そういうあれこれがありまして、

昔の手作りのジュエリーが好きだったりします。

で、結局何を言いたくてこの長文になってしまったかは忘れましたが…💦


こちらのリング
リングの甲側を二つに割って、プラチナ線を使って石座を組み上げています。根元のちょっと先に帯的な飾りをつけてます。

サファイアはおそらくナチュラルです。費用ご負担いただければ鑑別取得も可能ですが、万単位かかります。
まぁ、そこまでしなくてよいかなと・・・

おそらくナチュラルであろうコランダムに丁寧で繊細なハンドメイドプラチナ枠 ポイントはそこですかね?




型番 /1812241
購入数
soldout